統一体による突き(ナイファンチ パッサイ)

統一体による突きは、足からの力を腕に伝えるものですが、その時に使っている筋肉は外側の筋肉ではなく、内側の筋肉になります。感覚としてはほとんど実感がありません。実感がないために、なぜこんな力で、相手が倒れるくらいの威力があるか不思議に思うくらいです。

やり方は、型を通してそのような突きがでるような身体になることなのですが、やみくもに型稽古をやっても意味がありません。


サンチンとナイファンチだけでも正しい型稽古をすれば十分威力が出る突きがだせます。

そのためにはガマクの使い方、ガマクとは腰回りのことですが、ガマクを使うとは仙腸関節から腰骨のほんのわずかな動きになります。そのため表面的にはほとんどその動きが見えません。もし、表面的な動きが見えた時は術として成立しません。

サンチンもナイファンチも腰の動きがほとんど見えないのですが、身体の内部、先ほど言いました仙腸関節から腰椎の4番3番くらいまでは動いています。ただそれが表面に現れるくらいの大きな動きになった場合はガマクが使えていない状態になります。

なぜ、型稽古が手足の動きが明確に決められているかと言えば、末端の動きの精密さこそが、身体の深部の動きを生み出すからです。

ガマクが使えている型稽古は腰の動きがほとんど見えないような状態になっていることが大事です。腰をねじったり、うねらせたり、波立たせてしまうとガマクは消えてしまいます。

型稽古をするときは足幅をまずただしくすること(脛の長さ+拳)、そして股関節や膝に重さを乗せないようにしてください。